難聴の治療は、薬物療法、手術、補聴器の装着を3つの柱に進められます。どの方法を用いるかは、難聴のタイプ・レベル・パターンにもとづいて選択されることになります。たとえば、慢性中耳炎が難聴の原因ならば薬物療法と手術の両方が行われ、老人性難聴ならば補聴器をつけて聴力をカバーします。補聴器は使用をいやがる人が少なくありませんが、今ある聴力を最大限に生かすうえで不可欠なものです。現在は性能がよく、サイズも小型化してめだたなくなり、形もいろいろなものがあります。自分にあったものを選んでみるとよいでしょう。
また、治療の難しい感音性難聴に対しては、内耳が原因となっているケースに限り、中耳腔注入療法がよい成績を上げています。難聴の治療においても水性ステロイド剤を使用しますが、じゅうぶんな結果を得られない場合はメコバラミン(活性型ビタミンB12)を加えます。これでも満足できる効果がない場合には、入院のうえ麻酔剤を中耳腔に注入します(中耳腔注入療法の方法は「めまいについて」の項目で紹介しています)。