耳鳴りの治療は、まず原因となる病気を治すことから始めます。耳は、外耳・中耳という伝音系と内耳・聴神経などの感音系とに大別されます。このうち、伝音系の病気は治療法が確立されており、この場合の耳鳴りは比較的治りやすい傾向にあります。伝音系の耳鳴りは、「ガー」「ザー」「ブーン」など低音のものが一般的です。
一方、感音系の病気は治療が大変難しく、そこからくる「キーン」「ジー」などの高音の耳鳴りは治療が困難となります。そして、耳鳴りを訴える患者さんの85~90%が内耳からくるもの、つまり感音系の耳鳴りなのです。
耳鳴り治療の難しさは、正常な音源がないのになぜ音として耳鳴りを認識するのか、そのメカニズムが現段階で解明されていないことにあります。耳鳴りの原因である病気を治しても、耳鳴りまで消し去れないケースが多いのはこのためです。
現代医療において、耳鳴りをゼロにすることはとても難しいといえます。ただし、治療によって軽くすることはできます。適切な治療法を選び、耳鳴りが気にならないところまで改善することが、耳鳴り治療の大原則です。