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中耳腔注入療法(鼓室内注入療法)

耳からくるめまいに対しては、鼓室内注入療法(中耳腔注入療法)があります。水性のステロイド剤(副腎皮質ホルモン剤)を中耳に流し込み、その奥にある内耳に薬液をしみこませます。耳からくるめまいは、内耳の異常な興奮が脳に伝わって起こっているため、水性ステロイド剤でその興奮を抑えることによって、めまいの症状を軽くできるのです。

具体的な治療法は次の通りです。

  1. 長針をつなげた注射器に薬液を注入。鼓膜に注射針を指し、5~10秒ほどかけて、中耳に薬液をゆっくり流し込む(鼓膜に針を刺す際、チクッとした痛みがあるが、ふつうの注射と同じ程度と思ってよい)。
  2. 中耳は空洞になっていて、その中耳腔とのどは耳管でつながっている。そこで、薬液がのどに流れ出ないよう、患者さんには呼吸を止め、ほおをふくらませ、鼻先を上にして約1分間そのままの姿勢を保ってもらう。
  3. 薬液を注入した方の耳に向かう、水平回旋混合性の眼振をともなう軽いめまいが起こる。そこで、注入側とは反対の耳を下にして、しばらく上を向いて座っているか横になって休む。なお、両側に注入した場合は仰向けになる。

1回の治療はこれで終了。1~2週間ごとに計3~4回くりかえすのが1クールで、多くの場合はこれで効果が現れます。ただし、症状によっては三カ月後に再度1クール行うこともあります。

水性ステロイド剤を使った中耳腔注入療法では、効果も予後も良好です。内耳からくるめまいのうち、約八割前後の患者さんによい結果が出ています。同時に、ほとんどのケースにおいて、耳鳴りや耳の塞がった感覚も改善されます。現在、水性ステロイド剤を使った中耳腔注入療法は欧米でも広く行われていて、ステロイド・ターゲット法とも呼ばれています。

中耳腔注入療法の方法



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